財団法人市ふれあいセンター(藤川光義理事長)の理事会が11日に市役所で開かれ、平成23年度事業・決算報告が行われた。収支は実質約870万円の赤字で、昨年の台風12号に伴う水害で日高川沿いの各種施設が使用中止になった影響がくっきり。ただ、たまたまこの年度から同センターに出される市の指定管理料が増額されていたため、帳簿上の赤字は約50万円となっており、深刻な運営難は回避できた。
 最も水害の影響が出たのはゴルフ場で、昨年9月4日からことし3月31日までの7カ月間使用中止。利用者数は3201人で、前年度比4362人の減少。収入は493万円のマイナスとなった。このほかにも利用状況を前年度と比べると、JR御坊駅前駐車場も水害でJR紀勢線が使えなかった影響で利用者が減っており、162万7000円減、オートキャンプ場は61万9000円減となった。ただ、帳簿上の赤字額は48万1122円で、前年度比約3分の1に圧縮された。
 市ではJR御坊駅前駐車場の収入が年々減少傾向となっていることを受けて、23年度から同センターに出す指定管理料を見直し。前年比819万2000円増額して計2975万円にしていたため、水害で大幅に収入が減少したにもかかわらず、赤字幅が少なくて済んだ格好。仮に指定管理料の増額がなければ867万3122円の赤字となっていた。同センターでは「たまたまこの年に増額されていたが、これがなければ相当厳しい運営となっていた」と胸をなで下ろしている。指定管理料はアップしたが、仮に水害がなくても事業実施に伴う支出が出てくるため、黒字になるようなことはなかったという。