現職柏木征夫氏(71)=薗・5期=と、新人山本勝也氏(51)=島・飲食店経営=が立候補を予定している市長選は、20日の告示まであと10日と迫った。各陣営では前哨戦が活発化しており、柏木氏は7日からスタートした市政報告会、山本氏は先月28日から実施している街頭演説でそれぞれ有権者に対して地震、津波の防災対策を強調して訴えている。
 柏木氏は7日の椿地区を皮切りに19日まで市内13地区で市政報告会を開催。初日は約30人の有権者を前にして「市民の安全、安心のために地震、津波対策が重要。湯川中学校の建て替え事業を進めているが、これで市内の全小中学校、保育所、幼稚園の耐震化が完了する。また、庁舎の建て替えでは基金を積み立てており、あと4、5年待っていただければ完成できる。土地をかさ上げすることで津波の避難場所としても活用できるようにしたい」。さらに「津波襲来時の漂流物対策や住民の避難誘導のあり方、障害者や高齢者ら避難弱者への対応も研究している」と述べた。このほか、財政安定化の継続、少子・高齢化対策、市民との協働などにも意欲をみせた。
  山本氏はゴールデンウイーク初日の先月28日から連日ロマンシティやJR御坊駅、天理教湯川分教会前などでハンドマイクを手に街頭演説。津波、防災対策については「柏木市長は防災対策に重点を置いているといっているが、市民全体が参加する防災訓練すら実施していない。各地区ごとの訓練はしているが、市全体でやっておかなければ、いざ地震、津波がきたときにどう対応していいのか分からない。年1回の定期的な実施を考えている」。また、「早急に避難場所を建設、道路、下水道を整備し、あらゆる災害に備え市民との信頼関係を築き、市民同士の絆を結びつけるまちづくりをしたい」と決意。市長報酬3割カットや森岡産廃問題への考えも訴えている。