美浜町の元気高齢者生きがい事業、シルバー人材センターの平成23年度の仕事の受注は94件、人材の派遣人数は495人で、前年度と比べてそれぞれ23件、182人増加した。高齢者が高齢者の生活を支えるまちづくりの一環として、スタートから丸2年が経過。年間の収入総額は約30万円増加しており、仕事の内容も介護保険サービスの対象とならない生活支援など広がりをみせつつある。
 美浜町のシルバー人材派遣事業は、仕事(作業)の依頼人を個人は高齢者に限定し、他のまちのように若い人や民間事業者からの依頼は受けない。23年度は年間で94件の依頼を受け、家の花壇や畑の除草、庭木の剪定など屋外労働を中心に、町からも毎月の広報誌の回覧綴じ込み、煙樹海岸キャンプ場の松葉かき、県道わき花壇の剪定などに作業員を派遣。前年度と比べると受注件数、作業員の派遣人数とも増加し、延べ作業時間は477時間から62時間増の539時間、事業収入は116万2000円から28万5490円増の144万7490円となった。
 仕事の内容は草刈り等の屋外作業がほとんどだった1年目に比べて広がりをみせ、病院内の通院介助や家の窓ふき、粗大ごみの集積場への運搬など介護保険サービスの対象とならない生活支援も受注。通院時の支援内容は、送迎は別で、ヘルパー資格を持つ女性スタッフが病院内で車いす介助や診察券の提出、会計などを行う。これら介護保険のすき間を埋める仕事については、町内のケアマネジャーらとも連携して紹介を受けている。
 事業を受託している町社会福祉協議会によると、現在、シルバー人材として登録されているのは男性25人、女性15人の計40人。23年度はこのうち約8割の人に最低1回の仕事が回り、個々の収入はなるべく差が出ないようにしながら、多い人で年間18万円ぐらいあったという。
 事務局の籔内克彦さんは「美浜町は個人は高齢者の依頼に限定していますが、おかげさまで問い合わせは毎日2、3件いただいおり、草刈りなどが集中する時期は人手不足となります。できるかぎり注文に素早く対応できるよう、より多くの人材の登録をお願いしたいと思います」と話している。問い合わせは町社協内のシルバー人材センター事務局℡23―5393まで。