県教育委員会が将来オリンピックをはじめとする国際舞台で活躍できる競技者の輩出を目的に取り組んでいるゴールデンキッズ発掘プロジェクトで、第5期生追加7人と第6期生メンバー30人が決まり、21日から活動がスタートする。5期生追加は小学5年生、6期生は同4年生で、昨年度に体力、運動能力の優れた子どもたちを選考会で発掘した。地元からは6期生に男子2人が選抜されており、今後3年間、専門家による育成プログラムを受け、世界に羽ばたくアスリートを目指す。
 日高地方から6期生メンバーに入ったのは、佐藤瑠威(御坊市・御坊小)、橋本昴(同・同)の2君。佐藤君は現在サッカークラブに所属しており、将来の夢は「プロサッカー選手。メッシ(アルゼンチン代表)みたいになりたい」。橋本君は剣道とスイミングに通っているが、「大きくなったら体操選手になりたい。内村航平選手(五輪メダリスト)が好き」と目を輝かせている。
 同プロジェクトは平成18年度にスタート。県内の教育、スポーツ、学識経験者らをメンバーに実行委員会を組織し、事業を推進している。平成27年に県内開催となる国民体育大会へ向けての選手強化も視野に入れている。
 1期生から5期生までは30~50人ずつ選出されており、日高地方からはそれぞれ7人、5人、3人、3人、4人がメンバー入りしている。昨年度は秋から今春にかけて選考会があり、第1次には5期生追加と6期生を目指して計954人(1次選考免除者含む)の小学3、4年生(当時)が参加。30㍍走、オーバーヘッドスロー、反復横跳び、反応テストなどの種目で体力や運動能力を判定し、2月26日の第3次選考会のあと正式にメンバーが決定した。
 5期生追加と6期生メンバーは今月7日にホテルアバローム紀の国で認定証を受け取っており、21日に県立体育館で行われる第1回育成プログラムに臨む。その後はこれまで同様に和歌山市を中心に月2回程度、小学校卒業まで育成プログラムを受ける。身体的なメニューだけでなく食育や保護者研修会も取り入れられ、まだ発達段階のため特定の競技でレベルアップを図るのではなく総合的に体力、運動能力の向上を目指す。すでに所属クラブがある子どもたちにも新たな競技に親しむ機会を提供し、将来の可能性を探っていく。
 3年間の育成プログラム修了後の子どもたちについては追跡調査があり、中学校卒業時まで競技力向上などに関するさまざまなアドバイス、サポートも行っていく。