桜の花が咲き、春真っ盛りの9日、由良町内の2小学校が統合した由良小学校(山本尚校長)で開校式が行われた。旧由良、畑両校の児童合わせて153人が、新しい友だちとの出会いに緊張しながら第一歩。6年の平林夏依君が「日本一素晴らしい小学校にしていきましょう」と呼びかけ、新たな校史のスタートを切った。
 体育館での式典で旧由良小の平林君が「ことしの新学期はいつもより大きな希望にあふれています。畑小と由良小が一つになって友だちが増え、新しい風を吹き込んでくれるという期待で学校生活が楽しみ。畑小からの皆さんは心配なことや困ったことが出てくるかもしれませんが、僕たちは同じ由良小の仲間です。一緒に学んだり遊んだりするなかで楽しい学校生活をつくっていきましょう」と述べ、新しい学校の「誕生日」を祝福。式の冒頭で町教育委員会の松本宏枝委員長は「それぞれの学校で身につけた素晴らしい力を発揮して学力、体力を伸ばし、みんなで仲よく協力し、楽しいことをたくさんつくり出す、そして皆さんが賢く、優しく、たくましく育っていく由良小をつくり上げてください」と期待を寄せ、山本校長は「由良小は139年、畑小は137年の歴史をもち、その重みと先人の思いをもって今日まで引き継いできた伝統を受け継ぐとともに、未来への希望と夢に満ちあふれた学校として進んでいきたい」と決意を新たにしていた。
 児童数の減少による統合で、校名や校章は旧由良小のまま。旧畑小の児童は新しい制服や校歌に緊張した表情を浮かべていたが、両校の児童はほとんどが同じ保育所に通っており、平成22年度からの交流事業もあってすぐに笑顔で会話する姿が見られた。開校式のあと教職員の着任式、始業式があり、続いて行われた入学式で初々しい31人の新入生を迎えた。