3月31日で担当する由良町の畑小学校が閉校になる。 前身となる学校が明治8年に開校し、 137年の歴史に終止符。 25日に閉校式があり、 児童や地域住民ら約200人が集まった。
 本年度の卒業生が入学した頃から担当させてもらった学校。 地域とのつながりや連携が強く、 運動会、 農作物品評会には保護者だけでなく校区内の子どもからお年寄りまでが参加する。 地域ぐるみでの教育がなされ、 地域にとっては心のよりどころ、 文化の拠点とされていた。 少子化が進むなか児童数が減り、 統合という結論が出されたが、 児童や保護者だけでなく、 区民の思いもひとしお。 閉校式では目をハンカチで押さえる人の姿もあった。
 閉校式が終わり、体育館や校舎に残っていた方に話を聞いた。皆さん名前は教えてくれなかったが、戦時中の食糧不足で運動場にイモを植えた、ハワイからの支援物資にお世話になった、 講堂しかなく他校のグラウンドで運動会をした、 卒業してからもよく来させてもらった、 親子4代で卒業生...。 胸が熱くなった。
 振り返ると、 畑小の児童は皆いつも大きな声であいさつしてくれた。 人数が少ないため名前と顔をすぐ覚えられる。 歌をうたうときはそろってビシッと肩幅に足を開き、少し恥ずかしがっていた。素直でかわいく、子どもらしいという印象がある。 最後に児童の代表が「(卒業生の)祖父と父に共通する言葉がありました。 それは 『畑小学校が大好きだった』です」 と述べた。畑小の思い出は皆さんの心に永遠に刻み込まれるだろう。そして、「新たな学校生活を頑張ります」。新たな学校に通う子どもたちに心豊かな未来を願う。  (笑)