先日、携帯電話を紛失した。手元にないと不安。大げさに言うとパニックに陥ってしまう。「仕事の関係の重要な用件がかかってきていたらどうしよう」などと考え、至るところを探し回ったが見つからない。仕方なく取扱店に行き、新しい機器を購入して帰宅した。すると娘が「これ違うん?」と探していた携帯電話を筆者に差し出した。今度はすでに新しい機器に契約を移し変えてしまったことに対して唖然。すぐに取扱店にとんぼ返りし、契約の取り消しを求めるなど半日がドタバタ騒ぎとなった▼携帯電話が急速に普及し始めたのは15年ほど前だったと思う。それまでは会社などからの連絡はポケットベルが主流だった。他から連絡事項があると、自分が所持しているポケベルが鳴り、公衆電話などから連絡するというシステム。これを中学3年の長男に説明すると、「ポケベルって何?そんな時代もあったの?」とびっくりされてしまう▼確かに携帯電話は便利な必需品。最近では小学生でも持っているような時代になった。しかしデメリットもあり、▽子供の交友関係をつかみにくくなる▽迷惑メールやチェーンメールが来る▽ネット上でいじめ、誹謗や中傷が起こる▽犯罪に巻き込まれやすくなるなどが言われている。携帯電話がきっかけで事件に発展したケースも後を絶たない▼携帯電話は現代社会では生活の中に入り込んでいる。言い換えれば、依存が大きいということ。デメリットもあるが、いまとなってはその便利さを手放すことはできない。「使用者に求められるのは本当の意味で使いこなす能力で、それがないと逆に使われてしまうのではないか」と、先日の紛失騒ぎで痛感した。 (雄)

