1年を締めくくる有馬記念。日ごろ競馬をしない人でもこのグランプリだけは関心を持ったりして1年を通して一番の盛り上がりを見せる。筆者は馬券的にはあまりいい思い出はないが、スターホースがグランプリにふさわしい走りを見せることもある一方、伏兵の逃げ切り勝ちやGⅠ馬の復活劇など数々のドラマで感動をもらっている。レースの感動もさることながら、当日までの日々が楽しい。さまざまな人との会話に出ることも多く、馬や騎手の成績などで予想したり、世間で話題になっている人や出来事にちなんだ馬を探して盛り上がることも。後から思えば、「こんなところにヒントが...」なんて年もある。
 昨年のJRAの有馬記念のCM。競馬好きの仲良し4人組の一人が未来が見えるようになる。競馬場で会った仲間の若い男女は結婚していて2人の子ども連れ。もう一人の仲間の中年男性は有馬記念優勝馬の馬主になっていた。そして自分の未来を鏡で見てみると、あらら外国人になっていたというオチ。「未来は分からないから面白い」というフレーズで締めくくる。結果の方は、馬券対象となる1~3着は外国人騎手の馬が独占した。
 ことしの有馬記念は25日。先週ぐらいからスポーツ紙での取り扱いも大きくなってきた。今週はもっと紙面をにぎわすことだろう。筆者の周りでもちらほらと有馬記念の話題が。ことしも馬の成績などオーソドックスな面からの予想だけでなくさまざまな面から楽しむつもり。ヒントは話題の人たちか出来事か。それとも再びCMか。馬券を買わない人も、人付き合いの話のネタに考えてみては。ことしはどんな結末と感動が待っているのか。「未来は分からないから面白い」。 (昌)