日本のシンデレラと呼ばれる宮子姫をPRしようと去る23日、初の顕彰祭が行われた。メーンの時代・稚児行列では雅やかな衣装の宮子姫役はじめ女官や稚児ら総勢100人が練り歩き、多くの見物人が詰め掛け大盛況となった。前夜祭からのちょうちん点灯も幽玄の世界を演出して盛り上げに一役。宮子姫を全国発信する第一歩を踏み出した。
 ただ、全国発信となるともっと大胆かつ積極的なPR方法が必要になる。前にも小欄で書いたが、有名女優に演じてもらって宮子姫物語の映画や大河ドラマを作るのも一つの手。さらに編集部でも話になったが、今回のような時代行列の様子を全国メディアで流してもらうような広報活動もしなければならない。当日はテレビ和歌山が取材にきてくれていたが、全国ネットのテレビ局はなかったように思う。
 あと、予算的なことを度外視するならば、相当な宣伝効果が期待できる方法もある。例えば大人気のアイドルグループ「AKB48」のメンバーに宮子姫や女官役をしてもらい、時代行列をすれば話題になること間違いなし。「宮子姫のイメージが壊れる」とおしかりを受けるかもしれないが、多くの報道陣やファンが集まるだろう。あるいはこちらから出向いて衣装を持っていき、東京で時代行列をする方が、全国発信という点からは効果があるだろうか。
 何にしても御坊・日高の有志が長年思い描いてきた宮子姫を生かした地域活性化の取り組みが、ようやく本格的なスタート切ったばかり。時代行列にしても他の取り組みにしても一層の工夫が必要だが、やはり毎年継続して実施していくことが一番肝心なのかもしれない。
       (吉)