仁坂吉伸知事は20日、台風12号の豪雨により深層崩壊したとみられるみなべ町清川、国道424号線の土砂崩れ現場を視察した。現在は通行止めだが、迂回路も2㌧車までしか通れない状態。来年6月の梅の収穫シーズンには運搬に大型車が必要となり、仁坂知事は「できるだけ早く仮設道路を建設し、10㌧車なども通行できるようにしたい」と話した。 
 現場は清川地区と高城地区の境界に位置する法手見トンネル付近。土砂崩れは9月4日午前2時ごろ、台風12号による豪雨が原因で発生した。山の斜面の2カ所から土砂が崩れ落ち、約100㍍区間にわたって国道424号線に大量の土砂が堆積。発生から1カ月半が経過した今も全面通行止めとなっている。迂回路は島之瀬ダムの左岸側を通る町道法手見線だが、道路が決壊した部分に仮設の橋を設置している場所があり、2㌧車までの通行規制。幅員が狭く普通車同士の対向が難しい個所もあり、大型トラックなどは日高川町を経由するなどのルートをとっている。梅の収穫シーズンには運搬のため大型トラックが必要となり、地元から早期の修復を望む声が上がっている。
 現場を訪れた仁坂知事は、日高振興局の職員らから復旧状況の説明を聞きながら視察。小谷芳正町長や小川猛議長、地元の区長らも同行した。地元からは「なんとか早く通れるようにしてもらいたい」と要望し、仁坂知事は「仮の橋を架けて仮設道を設置する方法などを検討している。一日も早く大型車も含めて通れるようにしたい」と答えた。
 日高振興局によると、法手見トンネルの清川側出入り口付近から仮設の橋を設置するなどして、バイパス的に仮の道路を建設する工法を検討している段階だという。