今後30年間に南海地震が発生する確率は60%程度だという。3月11日に発生した東日本大震災の一部といわれる宮城県沖地震の発生確率は99%といわれていたそうで、いつ地震が起こっても不思議ではない状態だったらしい。発生する確率は過去からの周期を基に割り出し、年月が経てば経つほど100%に近づく。しかし、いつ発生するかという具体的な時期を限定させるのは不可能だ▼地震発生の予知については、昔からいろんなことがいわれている。たとえば、地震が起こる前にはナマズが騒ぎ出すという俗説もあり、地下の巨大なナマズが暴れることで大地震が発生するという迷信も古くからいわれてきた。ほかに地震雲もそうだ。メカニズムははっきりと解明されていないが、「大地震の前に普通の雲とは異なる雲が現れた」というような報告も多い▼先日、ちょっと気になるネット上の書き込みを読んだ。それは「セミが鳴かない年は大地震が発生している」という内容。「1923年9月に起こった関東大震災では同年の夏に神奈川県橘樹郡登戸村(現川崎市多摩区)の一帯でセミの声が聞かれなかった」「宝永地震が発生した1707年には伊勢国萩原(現三重県亀山市)でセミがまったく鳴かなかったという記録が残されている」などと書かれている。そして「東日本震災が発生したことしもセミの鳴く声が少ない」という書き込みも▼人間以外の生き物には、地震の危険を察知する能力があるのかもしれない。ナマズ以外にネズミも地震の前に異常行動を起こすこともあるという話を聞いたことがある。とりあえず、セミの鳴かない夏は要注意   (雄)