2年ほど前、大雨が降っている日に車を運転し、右曲がりのカーブに差し掛かったとき、道路に大きな水たまりができていた。少し急いでいたこともあって、ほとんど減速することなく水たまりの上を走り抜けようとしたとき、ハンドルが勝手に右に切れだしそのまま対向車線に。あわてて左に切ろうとしたがなかなか動かず、それでも力を入れると今度は勢いよく左に向かい始めて、道路の横の溝に落ちそうになった。交通量の少ない道だったから助かったが、もし対向車が来ていたらと思うといまでも怖くなる。水たまりでタイヤが浮いてしまうという「ハイドロプレーニング現象」だったのだろうか。いまでは水たまりを見るたびに、できる限り減速するようにしている。
 ことしの梅雨は例年以上に雨が多い。特に前が見えなくなるほどの大雨がすでに何回か降っており、道路が滝のようになっている個所もあるので、運転時は注意が必要だ。スピードを控えめにし、車間距離はいつも以上に多めにとり、ライトを点灯。たまに水たまりを豪快に水しぶきを上げながら走る車を見るが、筆者のようにハンドルを取られかねないので危険だ。特に冠水時はスピードを落としても路面状況が見えず、思わぬ深みにはまってエンジンに水が入れば、故障の原因にもなりかねない。
 大雨対策としてタイヤのへりやワイパーなどのメンテナンスも大切。いずれにしても大雨時の道路は車の動きが遅くなり、平常時より時間がかかることがあり、あせってスピードを出しすぎると事故の原因になりかねない。いつもより時間に余裕を持って出発することも効果的な対策の一つだ。       (城)