先日、シンディ・ローパーが東京でのライブのあと、東日本大震災支援の募金を呼びかけた。日本人としてうれしい気持ちとともに、まるで「板尾の嫁」のように太った姿に驚いたが、調べてみれば、いまはもう57歳。親日家で知られる彼女は、阪神大震災後にも日本で復興支援のイベントに参加している。
 MTVの80年代、日本は伸び続ける経済力を背景に、サミットでも存在感を発揮していた。中曽根首相は「ロン・ヤス」のアメリカはじめ、ソ連、インド、パキスタンなどを積極的に訪問し、中国ではいまでは考えられないが、最高実力者鄧小平の熱烈歓迎も受けた。終わりには中国・東欧で民主化の風が吹き荒れ、バブル絶頂の日本はリクルート事件で政治が混乱。中曽根退陣後の自民党は短命政権が続いた。
 冷戦終結から20年が過ぎたいま、アフリカ発の民主化のうねりが中東、さらに中国へと広がりつつある。リビアではとうとう多国籍軍によるカダフィ派への攻撃が始まった。国内政治はもはや死に体だった菅政権に、とてつもない大仕事が任されることになった。これまでの内向きの政局がどれほどバカらしく、愚かだったかを自覚し、バラマキ予算をすべて削ってでも、復興に回す措置をとらねばなるまい。
 「あなたが倒れそうになったら、私が受けとめてあげる。何度も何度も...」。名曲 『タイム・アフター・タイム』 の歌詞のようにやさしく、物を買ってまで被災地に送ろうとする思いやりの心は、間違いなく世界一。戦後の焼け野原から立ち直った過去、神戸の経験を生かし、日本人は底力を発揮しなければならない。政治家の本分とは何か。国際社会に示すときである。   (静)