「もったいない」の日本人精神が強いのか、それともただの貧乏性か。服や靴下、靴もほとんど破れるまで使用する。外出する際にみっともない格好はしないが、家の中なら誰にも見られることがないので古くなった衣類で十分だ。
 電化製品も壊れるまで使うタイプだが、最近、一式購入した。大学生活を始める時以来だからほぼ20年ぶり。インターネットで買うのが安い、大阪の大手量販店へ行く方がいい、地元が便利などと経験者にアドバイスを受けたが、テレビの情報を参考に選んだのは大手量販店。
 予約すればコンシェルジュがつくというのがおもしろそうだったので決めた。大阪へ向かった日は大雪で予約時間から15分ぐらい遅れてしまったが、きちんと対応してくれた。専属の案内人がつくと何が便利かというと、何十種類も並ぶ家電一つ一つの性能や価格、省エネ度など分かりやすく説明してくれる。収納スペース、価格などの情報を与えるだけで製品まで案内、もちろん個々の質問にも回答をくれる。テレビ、洗濯機、冷蔵庫、炊飯器、電子レンジ、その他のものまで含めれば2時間以上はかかると思っていたが、結局1時間ほどで済ませることができた。
 20年前は「なんぼになんの」と1点1点やっていった値引き交渉も特に必要なく、最後の見積もりで納得のいく値段を提示してくれる。コンシェルジュ。フランス語で「ホテルで泊まり客の求めに応じて街の地理案内や交通機関、観劇の切符手配までする係」とあるが、まさにそんなサービス。多少の売りたい商品への誘導が気にならない人なら本当に便利で、貧乏性でもまた利用したいと思える。客をひきつけるためには何でも考えるなと感心もした。      (賀)