3週連続の選挙、1日に告示された美浜町の首長・町議同時選もいよいよ大詰め。5日間の戦いはきょうが最後で、あす6日夜には有権者の審判が下る。注目の首長選は現職と新人の一騎打ち、「組織力の現職VS草の根の新人」の構図で、寒さのなかで熱い戦いが展開されている。
 統一地方選。大阪では橋下知事の大阪都構想実現に向け、知事率いる大阪維新の会が府議選、大阪・堺両市議選の勝利を目指し、マニフェストを公表した。しかし、圧倒的な橋下人気を持ってしても、2つの市議選では選挙区の面から過半数確保は難しい。
 橋下知事の支持率は低下傾向とはいえ、依然60%を超える異常な高さ。支持の理由は「実行力がある」「政治の在り方が変わりそう」「政策に期待できる」など。まさにリーダー、政治家として求められる資質を備えているのだが、構想に反対する大阪市への敵視、目的のために議会を潰しにかかる手法には、「合法とはいえ、正しい民主主義といえるのか」という声も聞かれる。
 首長たる者、自ら掲げた政策を実現し、住民の負託にこたえるためには、決断力と実行力、さらにスピード、パワーも求められる。しかし、議会というときに面倒な組織が同調しない場合、議会対策と呼ばれる水面下の交渉努力もなしに、議論を省いて専決処分やリコールを求めるのはやはり強引。「できる人間」は多少なりともイラチなものだが、人気者の橋下知事もイラチが過ぎては、阿久根の元市長と同じ引き出しに入れられかねない。
 さてさて、美浜町の首長選挙はだれをリーダーに、だれを議場に送るべきか。有権者は政治家としての資質を自分の目で見極め、投票を。     (静)