20108020-1.jpg お盆が過ぎ、 梅雨に逆戻りしたかのような蒸し暑さが続いていますが、 暦の上では23日は暑さも峠を越えるという処暑。 ことしの夏は異常な暑さで、 熱中症で倒れる人が続出、 その対策のためにも適度なエアコンの利用が見直されています。 まだまだ真夏の暑さが残るなか、 今回は 「エコ」 をキーワードに新製品が続々登場している電気の省エネリフォームについて、 市内名屋町のリファイン御坊を訪ねました。
 「家計を預かる同じ主婦の視点で、台所やお風呂、トイレの節電、節水をご提案しています」 というのは、店長の伊藤昌美さん。調理、給湯、冷暖房など家庭内のエネルギーを電気に統一されたシステムが「オール電化」と呼ばれ、長引く景気低迷のなかで「少しでも電気代を抑えたい」 という人からの相談が増加傾向。一般的に、家庭で消費するエネルギーの約3割は台所やお風呂で使うお湯を沸かすことに使わていて この給湯部分の省エネが節電・節約の大きなポイントになるそうです。
 関西電力では電気温水器やエコキュート (ヒートポンプ技術を利用して空気の熱で湯を沸かす)を使用する家庭向けに一日の時間帯別に料金を設定した「はぴeタイム」という料金メニューがあり、台所や冷暖房などエネルギーをすべて電気にするとさらに10%安くなる「はぴeプラン」もあります。オール電化にすればガスや灯油の料金がなくなり、深夜電力を使った給湯、調理器も火が出ないため安全というメリットもある反面、生活スタイルに合わない電気契約や使い方をすると逆に電気代が高くなったり、停電時はすべての電気製品がストップしてしまうというデメリットもあります。
 主婦が家庭で最も長い時間を過ごすのが台所。この部分については火を使わずに鍋やフライパンを自体を発熱させるIHクッキングヒーターが中心になります。最近はコンロ部分が従来のような三角形ではなく、横一列に並んだタイプも発売されていて、 新築住宅やキッチンのリフォームに合わせて、IHクッキングヒーターに食器洗い乾燥機も組み合わせたシステムが人気を集めています。
 お風呂は、大気熱を利用して発電効率を高めたヒートポンプ方式のエコキュートが主流で、 各メーカーが競って新製品を市場に送り出しています。最近は、浴室に人が入ってきた瞬間に素早く設定温度まで過熱を開始し、人が浴室から出たあとは自働保温でエネルギー消費を抑える人感センサー(エコナビ)つきも発売されています。また、トイレは従来の水洗便器に比べて水圧を高め、より少ない水で流してしまう節水機能、水を流すたびにセットした洗剤も流れて汚れを落とす洗浄機能のほか、便座も人がトイレに入っていない間はパワーセーブするエコナビ機能がついたものがあります。
 オール電化住宅は年々人気が高まっていて、エコキュートの設置には自動車のように補助金制度も。伊藤店長によると、ことしの第3期募集は7月26日から9月10日までの期間で申請受付がスタートしましたが、初日受付分だけで募集枠をオーバー。27日以降は抽選となったそうです。第4期受付は9月13日から30日までですが、またすぐに予算枠がなくなってしまうとみられています。
 集落排水事業の宅内配管接続に伴うリフォームに合わせて、給湯機をガスからエコキュートに、調理器をガスからIHに、トイレを簡易水洗から全自動に切り替えた日高町の50代の女性は、「お風呂は家族がいつ入っても温かく快適。トイレも掃除と手入れがラクになりました」と喜んでいます。