最近は日が暮れるのが早くなった。「秋の日はつるべ落とし」ということわざがあるように、夕方になると一気に太陽が沈んでいくように感じる。ついさっきまで明るかったのに気づけばもう薄暗い。そして、もう一つ驚くことがある。1年が過ぎる早さだ。正月を迎えたと思えば、もう10月も終わろうとしている。あっという間に年末を迎えることだろう▼年を重ねるにつれて、時間の経過が早く感じられるようになる。振り返ってみると、小学時代は1年が長く感じられた。「中学生になって自転車通学したい」などと、子どもながらそういう思いがあったが、その日が来るのを首を長くして待っていたように思う。ところが、大人になると5年、10年があっという間に過ぎていく。「あの事件からもう3年もたったのか。つい最近のことのように感じる」と驚くこともある▼その理由をインターネットで調べてみると、子どもの頃は初めて経験することが多く、一日一日が新鮮で、記憶に残りやすいという。一方、年齢を重ねると生活が規則的になり、同じような日々を繰り返すため、振り返ったときに時間が短く感じられるそうだ。さらに、1年という時間は、5歳の子どもにとっては人生の5分の1に当たるが、50歳の人にとっては50分の1。人生全体に占める1年の割合が小さくなることも時間が早く過ぎると感じる理由の一つといわれている▼筆者も、言っている間に還暦を迎える年齢となった。一日が過ぎるのも早く感じる。まさに、大人の一年もつるべ落としだ。だからこそ、何気なく過ぎていく日々を当たり前と思わず、これまで以上に一日一日を大切に生きていきたい。短くなった秋の夕暮れを眺めながら、そんなことを思う。(雄)