日高地方で路線バスを運行している熊野御坊南海バス(本社・新宮市)が今月21日付で、国土交通省近畿運輸局にバス運賃の値上げを申請した。

 熊野御坊南海バスは地域公共交通として安全、安心な輸送サービスの提供に努めるとともに沿線地域の住民の日常生活や観光移動を支える重要な交通機関として事業を継続。1997年以来、30年間にわたり運賃改定を据え置いてきた。しかし、人口減少や少子高齢化、ライフスタイルの変化などに伴い、将来的な利用需要の見通しは不透明。また、深刻化する運転手不足、燃料高騰などへの対応も必要となっており、安全運行体制の確保やサービス水準の維持、向上を図るため運賃の引き上げが必要と判断した。

 認可後の運賃改定実施日は来年2月25日を予定。対象路線は熊野、御坊エリアの一般乗合バス全路線。対㌔上限運賃は現行46円73銭が52円90銭(改定率13・2%アップ)に、初乗り運賃は現行150円が170円(20円アップ)に引き上げ。例えばJR御坊駅―和歌山病院前間は片道280円が310円に、1カ月通勤定期運賃は1万1760円が1万3020円となる。

 運賃値上げに伴う収入は観光路線を含む公共交通ネットワークの維持、運転手の採用、定着に向けた処遇改善、車両更新及び安全装置の導入などに活用。「安全、安心で持続可能な公共交通サービスの提供に努めてまいります」としている。