最近は出かけるたびに雨が降るようになった。雨男といわれても仕方がないほど雨に好かれている。土砂降りは勘弁だが、しとしと雨の神社参拝はより空気が清らかというか、神力が高まっているような雰囲気というか、なんだか好きだ。先日、以前から行きたかった新宮市の神倉神社に行ってきたが、やはり雨。筆者にとっては気分上々で、車を走らせた。
参拝した方はご存じだろうが、約500段の石段は登り始めが特に傾斜が急で、涼しい気候だったが登り切るころには結構な汗をかいた。神倉山にある大きな磐座は「ごとびき岩」といわれ、圧倒的な存在感と神聖さにしばらく見とれた。急な石段を登るのは、特に年配の方には簡単ではないかもしれないが、登ってよかったという気持ちになれると思う。縄文時代からの磐座信仰で人々が崇拝していた場所に、神社が形成されたのだろうかと、勝手な想像を膨らませた。
日本書紀には初代神武天皇が大和に入る前、熊野神邑で「天磐盾(あまのいわたて)に登る」などと記されており、神倉山が古代から神聖な地だったことがうかがえる。同神社の案内板によると、御祭神は天照大神(アマテラスオオミカミ)と高倉下(タカクラジ)の2柱。高倉下の名を知っている人は神話好き以外ではそうそういないのではないか。ヤタガラスの先導と高倉下の助けのおかげで神武天皇が大和入りできたといっても過言ではない。日本建国の歴史に和歌山県ゆかりの人たちが大きくかかわっていたと考えるだけでロマンがある。新宮市には秦の始皇帝の時代、日本にやってきた徐福にまつわる伝説も数多く残っている。もっと歴史や伝説を深掘りしていきたいと感じた。(片)


