特定外来生物のクビアカツヤカミキリの被害が止まらない。紀北から南下する形で広がり、先月には日本一の梅の里として知られるみなべ町でも確認された。桜や梅、桃などバラ科の樹木を食害し、全国的にも全滅した園地があるなど、対策が急務だ。
今月6日、政府は防除対策として今年度予備費から32億円の支出を閣議決定。和歌山県はこれを活用して緊急対策を実施する。産卵防止ネット設置や被害木の伐採、飛散防止ネットの設置、薬剤樹幹注入の防除措置などに対する補助金。中でも期待される対策は県果樹試験場のかき・もも研究所とうめ研究所が25年度に共同研究の成果を発表した産卵防止ネットの設置。ネットは既製品の0・3㍉の網目になっており、成虫が卵を産む6月から8月以外の時期に、まだ被害に遭っていない木に設置することで、産卵防止に一定の効果が確認されている。従来の発見すれば駆除、木の伐採という方法に加えて未然に被害を防ぐ二重、三重のブロックとなる。
そんな中、気になることがある。梅や桃など、県の特産品となっている果実の樹木はやはり生産農家らが中心となって防除対策が進められると思うが、桜の木はどうだろう。公園や道路沿い、家の軒先などいろんな場所にあり、山には自生の桜もある。結局、これらの木も対策しなければクビアカの被害がなくなることはないと思える。となれば自宅の庭や近くに桜の木があれば被害がないか確認し、道路沿いや山の桜は専門のチームを作ってチェックするなど、農家の人だけの話ではなく、より多くの人の目でクビアカを監視し、対策を講じる必要性を感じる。地域一丸となってこのピンチを乗り切ろう。(吉)

