日高地方各地で秋祭りにぎわう

 絶好の秋祭り日和となった9日と11日、由良町で衣奈祭、日高川町江川で笑い祭、三百瀬で紀道祭、みなべ町西本庄で須賀祭が行われた。地域の絆をつなぐ伝統の神事、勇壮な神輿や屋台、駆け馬など、いずれも多くの見物人が集まり、熱気と興奮に包まれた。

 担ぎ手に体験ツアーの若者も 衣奈祭は衣奈八幡神社で神事を行い、神輿と吹井の唐船(とぶね)が御渡りに出発。担ぎ手には、吹井祭礼実行委員会が旅行会社を通じて企画した体験ツアーに応募の10代、20代の3人(大阪)も参加し、地元の若衆と同じ衣装に身を包み、「エイヤー、エイヤー」と元気に声を張り上げながら練り歩いた。

 お旅所前では恒例の、海へ進もうとする神輿と行く手をふさぐ唐船のぶつかり合いが繰り広げられた。神輿の担ぎ手が威勢のいい声を上げながら勢いよく突進、周辺は熱気に包まれた。お旅所では巫女の舞、衣奈、神谷の獅子舞も披露された。

 永楽じゃ、世は楽じゃ~ 笑い祭として知られる日高川町江川の丹生神社の祭礼では、吉田幸司さん(47)扮する派手な衣装にユニークなメイクの鈴振りが登場。裃姿の枡持ちを従え、「永楽じゃ、永楽じゃ」と声を上げながら神輿の御渡りを先導した。

 途中、立ち止まって見物人に飴玉をまき、「永楽じゃ、世は楽じゃ、笑え笑え~」と大笑いしながら鈴を振り、アマチュアカメラマンが盛んにシャッターを切る姿がみられた。

 このほか、お渡りには各地区の屋台や四ツ太鼓が集合。笛と太鼓の祭り囃子を響かせながら練り歩いた。

 恒例の馬駆けも 日高川町三百瀬の紀道祭は午前中に各地区が宮入り、午後から神輿渡御が行われ、多くの見物人でにぎわった。 

 御渡りは幟やだんじりなどが鳥居をくぐり、約400㍍離れた馬場先に到着。広場では獅子舞が古式ゆかしい舞を披露した。

 その後、四ツ太鼓や屋台が勇壮に練り、本殿前では勢いよく四ツ太鼓を回転させたり屋台を高く持ち上げたりし、見守る見物人らがスマホで撮影する光景も。

 ラストは恒例の馬駆けが行われ、2頭の馬が馬蹄を響かせながら馬場を駆け抜けた。

 神輿や幟が馬場練り歩く 須賀祭は本祭りの9日午後から御渡りが行われ、神輿や氏子11地区の幟、屋台、獅子舞、子ども神輿、住吉太鼓などが一の鳥居をくぐって馬場を練り歩いた。

 神輿は若い担ぎ手が威勢よく馬場を行ったり来たりと勇壮に練り、幟とぶつかり合うなど見せ場たっぷり。沿道に集まった多くの見物人を楽しませた。

 宮入り後は、やぶさめ神事の伝統を残しているといわれる駆け馬が行われ、6頭が馬場を疾走。前日の宵宮でも2頭ずつの競べ馬が行われた。同祭りは県の無形民俗文化財に指定されている。