先日、今年新たに世界文化遺産に認定された飛鳥・藤原の宮都の構成資産の一部を見て回って来た。蘇我馬子の墓ともいわれる石舞台古墳は、巨大な天井石がむき出しになっている姿はインパクトがあり、どのようにして石を運んだかの考察図柄もあって、当時の技術の高さに驚かされた。高松塚古墳とキトラ古墳は、なんといっても石室の壁画が有名で、教科書にも載っているのでご存じの方も多いだろう。複製でも一度は見たいと思っていたので、ようやく実現できた。高松塚古墳の極彩色の女人群像、キトラ古墳の四神など、芸術とは程遠い筆者でもすい込まれるように見入った。
どちらの古墳も被葬者がはっきりと分からないところにもロマンを感じる。1300年の時を超えて、こうして今を生きる我々が見ることができるのは感慨深い。飛鳥時代といえば、推古天皇が592年に飛鳥で即位し、710年に平城京へ移るまで約120年続いた時代。十七条憲法、大化の改新、大宝律令などまさに激動の時代。日本という国が形作られ、我が国の国名を初めて「日本」としたのもこの頃。世界遺産にふさわしい、いやもっと早くに登録されてしかるべき地である。
最後に立ち寄った藤原宮跡は、朱塗りの列柱が再現されているだけだが、スマホをかざしてVR・ARで当時の建物を見ることができて楽しい。広い敷地に建つと、持統・文武・元明の3代の天皇も見ていたであろう大和三山が見渡せた。もっともっと古い時代から今も日本という国が続いていることは感動に値する。世界遺産の一端に触れ、日本の素晴らしさもあらためて感じた。皆さんもぜひ。(片)


