前日の「笑」に続き交通安全の話になって恐縮だが、横断歩道での車の一時停止の話。正直、昔は横断歩道で待っている人がいても、車を停止させるような場面を見ることは少なかったように思う。

 和歌山県では横断歩道での一時停止が全国平均を下回っていたことから、2022年7月から「サイン+サンクス運動」を展開。歩行者が横断歩道を渡る時に手を上げたり、アイコンタクトでドライバーに意思を明確に伝え、車が停止したら横断する前や後に会釈などでお礼の気持ちを伝える取り組み。ドライバーに啓発しても一時停止が徹底されないことから、歩行者側からアプローチするのが狙い。この運動が展開される前から一時停止に対してお礼をするよう学校ぐるみで取り組んでいるところもあったが、近年は運動が定着してきたこともあって特に児童、生徒らが手を上げて横断中に頭を下げてくれたりする場面を多くみるようになってきた。

 先日、社会人らしき人が横断歩道を渡ろうとしていたので、筆者が車を停止。対向車線からは原付バイクが「ブォーン、ブォーン」と空ぶかしの大きな音を上げながらやってきた。ライダーのヘルメットからは金髪がのぞき、筆者は「どうするのかな」と見ていると、横断歩道を前に減速してピタリと停車。思わず心が和むような気持ちになった。ただ、少し残念だったのは社会人の方。会釈をするでもなく、悠然とゆっくりと歩いていた。車やバイクにとって歩行者優先は当然だが、「サンクス」を表してくれた方が、気持ちがいい。ハンドルを握る側が注意するのはもちろん、歩く側になった時は、感謝や気遣いの気持ちを大切にしたい。  (吉)