県は28日、ウメやサクラなどの樹木の内部を食い荒らす特定外来生物のクビアカツヤカミキリの被害が、みなべ町の梅園で初めて確認されたと発表した。県内では紀北からみなべ町にかけて19市町で被害が出ており、エリアが拡大している。日本一の梅の産地で見つかったことに農家らは不安を募らせており、県や町では早期の対応のため他にも被害が出ていないか確認を呼びかけている。

みなべ町で被害を受けた梅の木。幼虫を取り除く掘り取り作業を行った

 県によると、クビアカの幼虫が樹木に入り込んで食い荒らしたときに排出されるフンと木くずが混ざったフラスを梅生産者が発見。今月24日、町役場を通じて県うめ研究所にフラスを持ち込んだ。25~26日にかけてPCR検査を行ったところ、クビアカのフラスであることが判明。県が現地調査を行い、園地内の1本で被害を確認した。生産者は樹木を削って幼虫を取り除く「掘り取り」を行った。県は被害木の切り倒しの指導も検討している。県、町、JA等が被害確認地点から半径1㌔圏内にあるサクラ、ウメ、モモ、スモモの全ての木を対象に新たな被害がないか確認する。

 クビアカは通常、6~8月にかけて成虫となって木から飛び出し、ウメ、サクラ、モモなどの木に産卵する。今の時期は幼虫が木の中にいる状態で、すぐに被害が拡大することはないとされている。来年の6~8月に成虫が飛び出さないように飛散防止ネットを木に巻くなどの対策方法がある。被害の早期発見・対応が重要で、県や町では被害の目印となるフラスがないか改めて確認するよう生産者らに協力を求めている。

 町内の梅農家の男性(52)は「被害が広がらないか不安。日本一の産地を守っていくため、できる対策をしていきたい」と危機感を募らせた。みなべ町の山本秀平町長は「梅は町の基幹産業で、クビアカの被害確認を重く受け止めている。初期対応が重要で、さまざまな関係機関と連携してできうる対策を行っていきたい」と話した。