第108回全国高校野球選手権大会は15日目の22日、阪神甲子園球場で決勝があり、県代表の智弁和歌山が健大高崎(群馬)に4―3で逆転勝ち。日高地方関係2選手もそれぞれ投打で活躍し、2021年以来5年ぶりとなる4度目の優勝に貢献した。

力投する智弁和歌山先発の長井=22日、甲子園

 智弁和歌山は2回に2点を先制。8回表に逆転を許したが、その裏、再び試合をひっくり返した。

 日高地方関係で南部リトルシニアOBの楠本龍生内野手(3年・東陽中)、長井心海投手(2年・明洋中)も躍動。楠本選手は逆転を許した直後の8回無死一塁、送りバント失敗後、低めのカーブを中前へ運んだ。これで無死一、二塁となり、犠打で1死二、三塁からスクイズ、なおも1死一、三塁から相手投手が暴投。勝ち越しの本塁を踏んだ。この日は4打数2安打。この夏は5試合で20打数7安打1本塁打6打点、打率3割5分で、二塁の守備でも再三の好守を見せた。

8回裏智弁和歌山1死一、三塁、山下が空振り三振したが、健大高崎3番手・石田翔㊧の暴投で生還する三塁走者・楠本=22日、甲子園

 2年生ながら決勝の先発マウンドを任された長井投手は、5回まで投げて50球、4安打1死球1失点の好投を披露。2―0の5回に1点を失ったが、リードを守り、エースにつないだ。この夏は3試合に登板し、10回3分の2を投げて被安打8、与四死球3、失点2、自責点2、防御率1・69。持ち前の制球力で凡打の山を築いた。

 決勝後、楠本選手は「ずっと準優勝で終わってきたので、悔しさを晴らしたい気持ちが強かった」、長井選手は「先発はドキドキだったけど、マウンドに立つと大観衆でワクワクに変わり、ストライク先行で打たせて取るピッチングができた」と胸を張った。

 南部シニアの池田智昭会長は「楠本は苦手だった守備でも活躍し、ホームランも打ってくれて鳥肌が立った。長井も決勝で先発を任され、プレッシャーの中で2年生ながら投げ切ってくれた。南部シニアの歴史に優勝を刻んでくれたことを誇りに思う」と教え子の活躍を喜んだ。