福祉活動への想いを語る杉さん

 2026年度第2回市民教養講座が18日、御坊市民文化会館大ホールで開講。歌手・俳優の杉良太郎さん(81)が「福祉・想いのままに~直に受けた想いとは~」をテーマに、長年刑務所を慰問してきた経験などを語った。

 神戸生まれの杉さんは、ざっくらばらんな関西弁で講演。15歳の時から刑務所の慰問活動を行ってきた杉さんは、学生服でうたう自分を見て、子どもや孫が訪ねて来たように想ったのか、泣いて拍手してくれる受刑者の姿を見て「愛情が人にとってどれほど大切か」を実感したという。受刑者が保護犬を世話するプログラムが全国的に行われていることも紹介した。

 長年にわたりハンセン病患者を支援する活動を行っており、その原点となった「ベトナムの市場で倒れた患者を助け起こそうとして皆に止められた」とのきっかけとなった経験を回想。療養所を慰問して一歩も外へ出られないまま亡くなった人たちの遺骨を納めた納骨堂に参り、歌をうたうと「ウワーッ」と心のこもった拍手が起こった。手をたたけない人は足を鳴らし、体をゆする。「あの拍手は真実の拍手。人間には真実というものがあるんや、どんなデパートにも売ってへん。こんな見返りをくれるんだ、と慟哭の涙を流し、のたうちまわって幕が下りた」としみじみ回想した。

 講演後には客席からの質問コーナーが設けられ、「『明日の詩』に、夫婦で勇気をもらいました」と感謝を述べる観客もいた。