
日高広域消防事務組合は10日、日高郡町村会定例会が開かれる前に印南出張所の高台移転を提案し、各首長から承認を得た。移転用地は町役場の近くで、町がすでに買収しており、組合に無償貸与する。
現在、広域消防事務組合には日高町の消防本部はじめ印南出張所、中津出張所(以上1983年建築)、南部出張所(1990年建築)の4庁舎がある。うち印南と南部が南海トラフ地震の津波浸水想定区域となっているが、印南の方が浸水の被害がひどく、高台移転が急務。雨漏りなどの老朽化、女性職員用の設備不足などの問題もある。
町村会では阪口悟消防長が印南出張所の高台移転の必要性を訴え、印南町が防災用地として買収した用地のうち、役場北西の約3000平方㍍(うち同出張所は延床面積1000平方㍍)の用地を無償貸与する申し入れがあったことを報告。用地周辺には防災福祉センターがあり、役場を含めて災害対応の機能強化にもつながることを説明した。日裏勝己印南町長は「住民の安心、安全へ印南出張所の高台移転がかねての願い」、組合管理者の松本秀司日高町長は「土地の提供という印南のご好意を受けたこの機会に移転し、しっかり機能を持たせたい」と話し、他の首長も賛同した。
高台移転、新築の費用は億単位が見込まれ、組合構成の6町で分担。国の緊急防災減災事業債を活用し、各町の負担を軽減する。同事業債の期限となる2030年度末までに、新施設の供用開始を目指す。


