印南町印南の経営者らでつくる印南マンスリークラブ(MC、石橋幸四郎会長)の津波について考えるシンポジウム「宝永、安政、昭和、そして…」が13日、印南町公民館大ホールで開かれ、防災学習に取り組んだ印南中学校卒業生の濱本尚実さん(26)、岡本直樹さん(27)、上山円華さん(26)と指導した元印南中学校教諭の阪本尚生さんが地域ぐるみの防災の重要性を訴えた。

中学生の取り組みを紹介し、「地域全体に発展させることが重要」と話す卒業生

 石橋会長は「津波被害を受けた歴史をもう一度振り返り、後世に伝える重要な使命を果たしていこう」、日裏勝己町長も「一人の犠牲者も出さないようともに勉強したい」とあいさつした。

 卒業生3人は、印南中は2005年から生徒有志で津波研究を始め、16年からは3年生全員での学習に切り替え、避難所体験、町内一斉訓練への参加、防災キャンプ、災害食アレンジレシピの考案など現在も継続して取り組んでいることを紹介。「中学生が取り組んでいる防災学習に関心を持ち、地域全体での防災・減災へと発展させていくことが重要。訓練に参加して初めて気づくことも多いので、大人として何ができるか一人ひとりが考えることが大切」と地域ぐるみでの防災を呼びかけた。

 阪本さんは、安政南海地震(1854年)では印南で犠牲者が出なかったが、昭和南海地震(1946年)では16人が死亡したことに触れ、「津波の怖さを後世に伝えることが大切」と話した。

 マンスリークラブは、防災いなみっ子未来プロジェクトでまとめた過去の4種類の冊子をそれぞれ400部増刷し、防災意識高揚に役立ててもらおうと町に寄贈した。