中東情勢の悪化に伴い国内で先月から、プラスチックや合成ゴムなど石油由来の製品の主原料となるナフサ(粗製ガソリン)が深刻な不足に陥っている。特にナフサを原料とする塩化ビニール管は業者の在庫がほぼゼロといわれ、この管を使う水道工事の進捗(ちょく)に影響。二十数年の歳月を経て今年度中に完成予定だった御坊市塩屋公共下水道事業も、先行きが不透明な状況だ。
塩屋公共下水道事業は2004年度からスタート、総事業費は59億1000万円。対象戸数は南塩屋、森岡、猪野々、北塩屋、湊、天田地区の973戸(今年度末見込み)。全体計画によると、処理場本体工事をメインに管路総延長27・5㌔の敷設、21カ所の中継ポンプ設置などがあり、処理場本体は23年3月末に完成し、同年4月から一部地域で供用開始。その後も地区ごとに順次管路工事などが行われ、25年度末の進捗率は92・8%。25年度の工事は規模が大きかったため、今年度に予算の一部を繰り越し、引き続き工事を進めている。
市の担当課によると、この事業で使われる塩化ビニール管は今年8月分まで調達できるが、その後の見通しはついておらず、「今年度中に事業を完了させたいが、資材が入ってこなければ工事をストップせざるを得なくなり、遅れる可能性がある」と話している。一方、塩屋処理区の各家庭から下水への接続率は25年度末現在、30・9%と低迷しており、今後の普及も大きな課題。当面は50%の到達を目標にしている。
全国的にナフサ不足は水道工事だけにとどまらず、住宅の新築やリフォームの受注停止、着工延期などの影響も出ている。


