さわやかな青空が広がった連休後半、近所を散歩していると、家の前で幼い子どもがパパとママの回すなわとびを跳び、それをおばあちゃんらしき女性が椅子に座って笑って眺めていた。どこにでもあるような家族の風景にほっこりとした。

 そのこどもの日の朝刊に、わが国の15歳未満の推計人口の記事があった。4月1日時点で前年より35万人少ない1329万人。比較可能な1950年以降、過去最少を更新したという。減少、最低、深刻化…といった言葉にちょっと気分が暗くなった。

 国と地方自治体は結婚、出産、子育て、教育などさまざまな少子化対策を打ってはいるが、うまくいかない。逆に高齢者は増え続け、現役世代の社会保障の負担は増すばかり。この先行きの暗さが悪循環を加速させている気も。

 国内はあらゆる職場で人手不足が深刻化し、企業の定年制度は60歳から65歳への移行が進み、再雇用で70歳まで働ける会社も増えつつある。米国はそもそも義務的退職が違法とされ、健康で意欲があればパイロットやバスの運転手などを除き、何歳でも働くことができるという。

 たしかに、経験と技術がピークにある人をみすみす辞めさせ、年金生活者にする必要はない。いくつになっても働いて税金を納め、年金を受け取らないのは国家にとって大きなメリット。その人自身の「社会に貢献している」という自己肯定感も心身の健康につながる。

 福祉が充実し、教育水準も高い日本の少子化の流れは必然であり、不可逆的ともいわれる。他方、世界では人口増による資源の獲得競争が戦争につながっている。考え方によっては、人口減も悲観ばかりではないのかも。(静)