春夏通算6回の甲子園出場を誇りながら、2年前には部員不足で連合チームを余儀なくされるなど低迷時期もあった南部高校硬式野球部が昨年から部員が増え、4月には1年生が一気に20人入部。全部員は2年生12人と合わせて32人(3年生不在)の大所帯となり、活気があふれている。池田哲也監督が精力的に声をかけてきた成果で、OBや関係者も「古豪復活や!」と喜び、チームを後押ししている。

大きなかけ声をグラウンドに響かせながらにぎやかにランニングする部員たち

 南高(なんこう)の愛称で親しまれる南部高野球部は1963年のセンバツなど甲子園に春4回、夏2回出場。日高地方の高校の中で最多を誇り、南高といえば野球といわれるほど知名度は高い。2001年以降は甲子園から遠ざかっており、ここ10年では2018年9月の県下新人大会で16年ぶり4度目の優勝、19年夏の大会でベスト4入りして以降は上位入りできていない。24年秋には部員が6人となり、他校と連合チームでの出場も経験した。

 池田監督は熊野高校硬式野球部で6年間指揮したあと、南部高校では23年間軟式野球部監督を務め、全国大会に2回、近畿大会に4回出場し、国体優勝にも導いた名将。硬式野球部監督に転向して3年目で、就任から力を入れてきたのが選手集め。硬式、軟式での監督経験から培った人とのつながりから、日高地方はじめ県内外の中学校や硬式野球チームの練習や試合に足を運んで声をかけてきた。成果は表れ、昨年は8年ぶりに2桁となる12人、今年は何年ぶりか分からないほど久しぶりの20人が集まった。

 今年の新入生は日高地方の硬式、軟式出身選手が多いほか、紀南地方や県外では大阪、三重からも。全国出場経験などレベルの高い選手が多く、練習にも活気があふれ、大きなかけ声をグラウンドに響かせている。

 中山瑠唯主将(2年)は「活気が出てうれしい。学年に関係なくレギュラー争いしてレベルアップできている。2年越しのチームになるので、今年は昨年以上、来年はベスト4以上を狙いたい」と意気込む。池田監督は「南部といえば野球という地域の思いを感じるし、私自身もそのイメージを復活させたいと強く思っている。井戸先生(4度甲子園に導いた故井戸大志監督)のときのようないいチームづくりを目標に頑張りたい」と話している。