5月1日、日高川のアユの友釣りが解禁される。埼玉県の秩父荒川の4月25日に次いで2番目に早い。解禁日には県内だけでなく、京阪神から多くの太公望が訪れる。早朝の川辺に立って10㍍近い長竿を出し、川の流れの音、ひんやりとした空気を感じながら友釣りを楽しむ。解禁日は鮎釣り師にとっては一年が始まる正月のような時期。これから夏場にかけてアユも大きくなり本番を迎え、日高川では10月末ごろまで約半年間楽しめる。

 友釣りは、アユが自分のエサ場となる場所に縄張りを持つ習性を利用する。釣り人が用意したオトリアユの尻ヒレあたりに針をつけて泳がせ、そのアユに縄張りを持った野アユが体当たりしてくる瞬間に針掛かりするという日本独特の釣り方だ。

 アユ釣りの魅力は人それぞれなのかもしれないが、上級者と初心者の腕の差がはっきりと表れる、奥の深さにあるといえるだろう。近年は道具も進歩し、釣り糸に関して言えば水の抵抗を少なくし、オトリアユができるだけ自然に泳ぐように極細で強度のある金属糸も登場した。針も3本か4本で錨のような形にしたり、糸(ハリス)に間隔を空けて取り付けたりする方法もある。糸の選択、針の形、オトリアユの泳がせ方、そこに釣り人の研究があり、自分に合った仕掛けや釣り方を探る楽しみがある。

 筆者も鮎釣りは好きな釣りの一つ。仕事の都合で解禁日は川に行くことができないが、もうすぐ川に入り竿を出すことを思うと胸が躍る。少年時代に初めてアユを釣ったときの感動、昨年のポイントなどを思い出しながら仕掛けを作る時期。そんな時間を過ごすのも鮎釣りの楽しさのひとつと言えるだろう。(雄)