御坊市外五ケ町(ひだか)病院経営事務組合の議会定例会が25日開かれ、2026年度事業会計予算など3議案を可決した。
事業会計予算は収益的収入に当たる事業収益が73億3344万9000円で、前年度比1・1%減。収益的支出となる事業費用は80億7972万6000円で、前年度比2・5%増。差し引き約7億4600万円の赤字予算として計上する。当初予算での赤字計上は前年度に続き2年連続。
病院では入院、外来患者数が減少傾向で、医業収入だけで十分な資金を生み出せておらず、内部留保資金も減少。支出は物価高や賃金引き上げの影響などで増加している。全国的にも赤字経営を余儀なくされる病院が増える中、ひだか病院でも厳しい状況となっており、今年度は国が25年度に創設した病院事業債(経営改善推進事業)を初めて活用し、8億円を限度額に確保。償還年限は15年以内と長めに設定されており、人件費増への対応や診療機能の確保など、地域医療継続のための基盤維持に取り組んでいく。また、前年度に引き続き大学教授をアドバイザーに迎え、経営課題の整理や改善の方向性で助言を受けるとともに、実務面での改善を支援するため外部コンサルタントにも委託する。
西森敬司院長は人件費、物価上昇、燃料費高騰、人口減少による患者数及び入院の減少など、複合的な要因で病院経営が圧迫されていると説明。「しかしながら、経営責任は病院にあり、今回の赤字計上を重く受け止めている。一方で、地域医療を担う中核病院として採算性のみではかれない公的使命がある」とし、今回の予算はその機能を縮小することなく、地域住民の命と安全を守り抜くために必要な編成であり、病院経営再建への移行期間を確保するための予算であると強調。さらに▽救急搬送患者受け入れ促進▽入院稼働率の向上▽健診業務の拡大▽地域開業医との連携強化▽施設基準・加算算定を最大化し、診療単価の適正化――などで経営改善に職員一丸となって取り組み、安全で良質な医療の持続へ強い決意を示した。


