きょう11日は建国記念の日で祝日である。それに加え、「万歳三唱の日」でもある。インターネットで万歳について調べてみると、1889年(明治22年)2月11日、大日本帝国憲法発布の際、東京帝国大学(現東京大学)の学生たちが明治天皇の馬車に向かって「万歳」と叫んだことをきっかけに、全国へと広く普及したとされている。以来、慶事や節目のめでたい場面では、両手を高く上げ、大きな声で「万歳」を三唱することが慣例となっている。

 万歳といえば、選挙が真っ先に頭に浮かぶ。先日の衆議院選挙投票日の夜、テレビで当選確実の速報が流れると、その候補者の陣営は決まって万歳の声が響いた。その光景は今回の選挙に限ったものではなく、以前から繰り返し続けられている日本文化の一つといっても過言ではないだろう。

 衆議院選挙和歌山2区では、無所属の世耕弘成氏(63)と共産党の畑野良弘氏(65)が立候補した。結果は、雇用創出、外国人の基本法の制定などの推進を公約に掲げた世耕氏が、畑野氏を大差で下して当選した。

 選挙の開票は、有権者が候補者に対して審判を下す場であり、候補者にとっては「勝敗」が明確になる瞬間でもある。しかし、選挙は住民が選んだ候補者に、住民の代表として公約を実現してもらうことが本来の意義である。有権者にとって選挙は決して終わりではない。それは政治家の活動の始まりである。選ばれた者と住民をつなぐのは公約であり、その実行こそが評価に値するといえるだろう。掲げた約束が着実に果たされたとき、初めて住民とともに両手を大きく上げ、真の喜びを分かち合えるのではないだろうか。(雄)