個人的なことだが、生まれてすぐに病気が見つかり、生後数時間で開腹手術を受け、医師や家族、輸血に協力してくれたたくさんの人のおかげで今もこうして健康で生きている。51年前の話だが、年を重ねるごとに感謝の気持ちは大きくなる。せめて献血をして少しでも恩返しできればと思いはあるが、輸血経験者は基本的に献血ができず、申し訳ない気持ちでいっぱい。献血をしたこともない筆者にいわれても説得力はないだろうが、もし協力してもいいと思っている方がいればぜひ献血に足を運んでほしいと思う。
先日、県赤十字血液センターの職員の方に取材をして、今年は異常事態といえるほど輸血用血液が不足していることを紙面で伝えたのは既報の通り。冬場はインフルエンザなどの感染症の流行、寒いので人の外出が減るなどの理由で毎年献血者は減るが、今年は最強寒波の影響でさらに拍車がかかっている。
日本赤十字社の集計によると、2024年度の献血者は前年度比0・4%減ったが、血液量は0・3%増え、前年度の水準を維持した。ただ、年代別の献血者は少子高齢化を反映して10、20、30代はここ30年を見ても年々減少し、50、60代に支えられているのが現状であることがはっきりと示されている。
輸血用血液の供給が需要を下回れば当然、手術ができなくなるケースも出てくる。先日は紀南が拠点のプロ野球独立リーグのチーム、社会人サッカークラブの選手が献血に協力していた。献血は強制されるものではないが、人一倍健康な若いスポーツ選手が所属する企業や団体が積極的に手を上げ、献血の輪が広まっていけばいいなと思った。(片)

