教員の長時間労働が深刻化しており、その忙しさから志望者が減り続け、さらに労働環境が悪化する負のスパイラルに陥っているという。衆院選でも大きな争点にはなっていないが、各党が教員の処遇改善、教職員増員などの公約を打ち出している。
人手不足の現場を支えている先生方には本当に頭が下がるが、一方で、盗撮、暴力、窃盗などで教師が逮捕される不祥事はあとを絶たない。岡山県教委は子どもを盗撮被害から守るため、人的、物理的対策などをまとめたガイドラインを作成した。
つい先日も、和歌山県教委が橋本市立中学校の男性教諭の窃盗事案を公表した。職員室の同僚の机の引き出し、校長室の金庫から複数回、計11万4000円の現金を盗み、盗んだ金は携帯料金、車検代、旅行に使ったらしい。
仮に職場がひどくブラックでストレスを抱えていたにせよ、だからといって他人のお金、まして公金を盗んでいいという話にはならない。生徒の人格形成に大きな影響を与える教師としての自覚、人としての規範意識が著しく欠如している。
どれほど厳格なルールをつくり、コンプライアンス研修を重ねても、人が集まって組織を運営していく以上、不祥事をゼロにするのは難しいといわれる。個人の不祥事も積み重なれば、やがてその職業に対する信頼が揺らぐ。
選挙では移民政策が議論となっている。受け入れの規制強化を訴える党も、規制すべきはルールを守らない移民だと主張しているのであって、すべての外国人を拒絶しているわけではない。教師も外国人も一部の問題行動が社会の信用失墜、対立につながっている。どちらも改善すべき点は多い。(静)

