きょう24日はクリスマスイブだ。クリスチャンの人数が全人口の約1%といわれる日本でも、「クリスマス」はすっかり定着。関連のイベントや商戦が盛んに行われる◆子ども時代は両親が枕元にプレゼントを置いてくれた。おもちゃよりも面白い本が好きだったので、読みたかった「日本のほらふき話」をもらって大喜びしたのを覚えている。ケーキも楽しみで、イチゴと生クリームの定番、アイスクリームのケーキと年毎にいろいろ味わった◆守銭奴が人間らしい心を取り戻すクリスマスの奇跡を描いたディケンズの「クリスマスキャロル」をはじめ、西洋には「クリスマス物」として一つのジャンルにしてもいいほどたくさんのクリスマスの物語がある。ドイツの児童小説「飛ぶ教室」は、寄宿学校を舞台にクリスマス休暇までの数日間を生き生きと描く。少年たちの心のふれあい、恩師との絆などが書かれて飽きさせない◆特に好きな一編に、アメリカの、詩人の心を持ったSF作家レイ・ブラッドベリの「贈り物」という短編がある。火星へ向かうロケットに乗った若い夫婦は、幼い息子のためのクリスマスツリーを置いて来たことに気づく。息子へのプレゼントに頭を悩ませ、いいことを思いついた。船内を暗くしてもらい、大きな窓の前へ連れて行き「目を開けてごらん」とそっという。子どもが目にしたものは、深宇宙に果てしなく広がる無数の星々の輝きだった。物ではなく感動を与えてもらった子どもが、言葉もなくその光景に見入る姿は印象に残った◆「クリスマス」は宗教を超え、世界中の人々が身近な人と贈り物を通じて心を通わせ合う機会となっている。いい習慣、いい季節だと思う。(里)


