地震で倒壊したままの状態が残る輪島朝市通りにある酒屋の酒蔵を視察する一行

 御坊商工会議所の津波防災研究会メンバーら14人が24・25日、昨年元日に石川県で発生した能登半島地震の被災地を視察した。谷口邦弘会長、長田道典副会長、建設業社長らのほか、中村裕一県議、二階事務所の二階俊樹氏も同行。初日はいまだ多くの旅館が休業している七尾市の和倉温泉街、2日目は地震による火災でまちの姿が一変した輪島市の様子を見て回った。

 和倉温泉街では津波の被害はほぼなかったが、揺れに伴う地盤の液状化で旅館や民家に大きな被害。建物の壁にひび割れができ、窓ガラスが割れ、道路の路面は波打った状況がいまも残っている。22軒あった旅館は現在、営業再開できているのが7軒。休業している老舗「加賀屋」は既設の建物を解体、規模を縮小して2027年度末の営業再開を目指している。海岸近くの旅館は護岸の沈下も見られており、国と県が護岸と温泉街再生を一体で進める計画を策定。一歩ずつ、防災と観光の両立へ前進しており、現地では復興に向けた槌音が響いている。

 最大震度7を観測した輪島市では高校生の防災ガイドが案内。輪島朝市通りで火災により約200棟が焼失したが、地元商工会議所と事業者が連携した朝市再建プロジェクトが進められ、地元や金沢市で出張輪島朝市として復活。深刻な被害を受けた伝統の輪島塗も一部では工房が再建され、生産活動が再開されている。一方で仮設住宅への移転は全て完了しておらず、道路状況もひび割れやがれきなどが残り、復旧していない。

 視察を終えて谷口会長は「大変な状況だったが、現地を見ることができ、今後の防災の大きな参考になった」。他の参加者からは1年後に珠洲市を視察してもどうかとの声もあった。