
18日宵宮、19日本祭の由良祭に、初めてとなる「女神輿(おんなみこし)」が登場する。祭りに参加したいという女性の声に応え、網代の男性「かに丸」さん(通称)が発起人となって準備を進めてきた。宵宮に行い、町内の女性ら約30人が担ぎ手として参加する。
由良祭では女性は主に笛を担当することが多く、屋形や神輿を担ぐことはなかった。かに丸さんは「18歳で引退する地区もあり、参加できず嘆く女性の姿を見てきた」と話し、3、4年前から構想を練り、調整を重ねて今年ようやく実現した。
今年の夏ごろから神輿の製作を町内の表具店に依頼し、担ぎ手を募集。神輿は素材を工夫して軽量化し、台車となる「とろ箱(下部の箱)」には「かに丸 美心會」の幕を張る。担ぎ手は網代、江ノ駒、里、南、阿戸の各地区から中学生から大人までが集まり、当日は紺色の鯉口シャツで統一する。
18日は午前11時に網代を出発し、横浜、里、南、江ノ駒を練り歩く。雨天時は町体育センターで行う。担ぎ手の一人で由良中3年の岩下蒼唯さんは「みんなで『ソーリャコイ』の掛け声で盛り上がりたい」と笑顔。かに丸さんは「寄付や製作など多くの方の協力で実現できた。参加した皆さんに『やってよかった』と思ってもらえることが一番の願い」と話している。
来年はより多くの参加ができるよう、宵宮前日の金曜日夕方での実施も検討している。


