
御坊市薗の日高看護専門学校(尾﨑文教学校長)で10日、看護宣誓式が行われ、1年生34人(男9、女25)が看護の道に進む決意を胸に力強く宣誓した。
入学から半年、病院での実習が本格的に始まるのを前に心構えをするための儀式。同校12期生に当たる1年生は3年生から贈られたコサージュを胸に、1人ずつ壇上に進み、ナイチンゲール像に灯されたろうそくの炎から採火して整列。「高い倫理観を持ち、確かな知識と技術を身につけ、安全で質の高い看護を提供することに努めます」「人々の暮らしに寄り添い、健康と幸福のために地域に貢献します」「責任感、思いやり、誠実さを持った看護師を目指します」など、自分たちで考えた宣誓の言葉を高らかに唱和した。
尾﨑学校長は「クリミアの天使」と呼ばれたナイチンゲールの功績について「清潔を保つこと、夜間の巡視など、現代では当然だが当時は画期的。その結果、野戦病院での死亡率は劇的に改善した」と紹介。病院実習に向けて「尊敬と慈愛の精神を忘れないでください。看護の精神はナイチンゲールの時代から連綿と続くもので、今後も変わりません」とエールを送った。
同校を運営する御坊市外五ケ町病院経営事務組合管理者の三浦源吾市長、実習病院の院長、看護部長らの祝辞に続き、3年生の野尻蘭夢(らむ)さんが、自身の実習を振り返り「意思疎通が困難な患者とのコミュニケーションに悩んだが、ジェスチャーや筆談など工夫し、手浴等で喜んでもらえた。心が折れそうになる時や大きな壁にぶつかる時、先輩として力になりたいと思っています。お互い、宣誓式で誓った看護師像を目指して頑張っていきましょう」と励ましの言葉を送った。

