自動車大手の日産が横須賀市にある追浜工場の車両生産を2027年度末で終了し、九州工場に移管・統合すると発表した。トランプ政権による高関税や中国での販売不振が続くなか、経営立て直しのため、「従業員に極めて大きな痛みを伴う改革」を決断した。
日産はかつて、経営再建の切り札としてフランスのルノーから送り込まれたカルロス・ゴーン最高執行責任者が工場5カ所の閉鎖、従業員2万1000人削減などの再建計画を打ち出し、破綻寸前だった業績をV字回復させた。いわゆる選択と集中。得意とする事業分野を絞り込み、経営資源を集中する戦略が成功した。
外食チェーン大手の吉野家ホールディングスは、新しくラーメン事業に乗り出す。人気の麺・スープ等のメーカーを子会社化するなど着々と準備を進めており、本業の牛丼、うどんに次ぐ第三の柱としてラーメン提供食数世界一を目指すという。
既存の事業とは異なる分野に進出する吉野家の戦略は多角化と呼ばれ、日産とは対照的に複数の事業を展開することにより、うまくいけばリスクの分散、新たな収益源につながる。手法は違えど、両社の業績アップ、我が国の景気浮揚を期待したい。
日本はかつて米国に戦いを挑み、大都市はほぼすべて焦土化、原爆を投下され、世界の最貧国に突き落とされた。ビルマでは補給を度外視した無謀な作戦を進めた結果、計十数万の命が失われた。なぜそんな地獄を生んでしまったのか。自分の判断ミス、間違いを認めない軍指導者の「道徳的勇気の欠如」に尽きる。
進むべきか引くべきか――。政治家、経営者は本当に必要な勇気を持って、不況に苦しむ国民、社員を救え。(静)


