御坊市塩屋町森岡地区の農産物販売所マルシェ・森岡が今月15日、地元の農免道路沿いでオープンし、盛況となった。地元の新鮮な農産物を販売し、農業振興などにつなげようと毎月開催。今回も多くの主婦らが来場し、お目当ての野菜や花を買っていた。

 そんなマルシェは今年で13周年だが、やはり長年続けるには苦労もある。野菜栽培は天候に左右されるため、一定の品物を毎回確保して提供を続けるのは大変。夏場の暑い時期でも収穫、販売できるような野菜の栽培、黒ニンニクなどの加工品の開発も行ってきたという。特に栄養価が高く、市場の半値で販売されている黒ニンニクは人気が高く、たくさん買いだめするお客さんもいるほど。マルシェの開催日には毎回、生産者や地区の役員らも顔を出しており、ちょっとした交流の場にもなっている。買い手と生産者の顔が見える売り場でもあり、安心して新鮮な野菜が安く買えることが人気の秘密かもしれない。また、販売所といっても立派な道の駅のような建物ではなく、鉄の支柱に屋根を付け、コンテナを使った商品棚を設けた簡易な施設。アットホームな感じがするこういった販売スタイルも、長続きする秘訣なのかもしれない。

 同じような地元の特産販売で、以前は紀州日高漁協が港の朝市を毎月1回行っていたが、コロナ禍で中止して以降そのまま。こちらも鮮魚の確保が天候に左右され運営側は大変だが、人気があったので、ぜひ再開を期待したい。いずれにしても、全国的には地域に根付いた産品販売がやがて多くの観光客を呼び込むようになった事例もあり、こういった取り組みがさらに充実、拡大していくことを願う。(吉)