営業距離が日本一短いローカル私鉄として知られる紀州鉄道の利用者数の減少傾向が続いており、2024年度はピーク時の3分の1以下の9万2000人となった。
紀州鉄道は戦前の1931(昭和6)年に御坊臨港鉄道として誕生。御坊駅~紀伊御坊駅間から始まり、34年に西御坊駅~日高川駅間まで延長された。73年に社名を紀州鉄道に変更。89年には西御坊駅から日高川駅間が廃止され、現在に至る。
同鉄道は通学や通院で利用する地元住民にとどまらず、のどかな田園地帯を走る姿を一目見ようと、全国から鉄道ファンが訪れている。記録が確認できる範囲では、最も利用者が多かったのは85年度の33万9000人で、この年を境に減少傾向が続いている。
新型コロナの影響で20年度には年間の利用者が7万9000人まで低迷、過去最少となったが、定期券を購入する学生が増加するなど利用客が戻りつつあり、24年度は9万2000人となった。
紀州鉄道株式会社鉄道事業部の大串昌広部長(59)は「近隣人口の減少や少子高齢化、車社会への移行が利用客の減少につながっているのではないか。鉄道存続に向けて、地域の皆さまにもっともっと利用していただきたい」などと話している。


