
正しい猫の飼い方を子どものうちから知ってもらおうと、地域猫活動を個人で行っているみなべ町徳蔵の前田秋男さん(49)が3日、自費で購入した2種類の絵本8冊ずつを町に寄贈した。
地域猫活動は、野良猫を地域住民が主体となって管理・飼育することで、前田さんは野良猫の去勢手術など個人で実践している。上富田町の犬猫繁殖予防病院を利用した際、同病院で週1回、去勢手術を執刀している獣医師の橋本恵莉子さん(八尾市在住)と知り合った。獣医師仲間らと地域猫活動を行っている橋本さんが作画を担当した絵本「あるすてねこさんのおはなし」と、「お母さんのらねこのおはなし」を読んだ前田さんが、「子どもたちにも読んでもらいたい」と、橋本さんと一緒に山本秀平町長を訪ねて手渡した。
絵本は、捨てられた猫は生きていけないことなどを猫目線の語り口調で書かれている。山本町長は「こども園3園と小学校5校に置かせていただきます」と感謝。橋本さんは「野良猫は捨てられると生きていけません。保健所で殺処分されることはよく取り上げられますが、車にはねられたりエサがなく死んでしまう猫の方が多いのが現実。安易に繁殖させて飼えなくなって捨てるケースが多いですが、去勢手術をして飼う、野良猫にエサを与える場合も去勢手術をしてから世話をするというルールを守ることを子どものうちから理解してもらいたい」と思いを込めた。前田さんも「子どものうちから教育することで、将来の問題解決につながってほしい」と話した。