
6434人の尊い命が犠牲となった阪神・淡路大震災から30年となった17日、印南町は若手職員を中心に防災訓練を実施。南海トラフ地震の30年以内の発生確率がこれまでの70~80%から80%程度に引き上げられたなか、屋内消火栓を使った放水や来庁者の避難誘導などに真剣に取り組んだ。
午後1時半、役場庁舎1階南側から火災が発生したと想定。火災報知器のアナウンスが流れる中、職員は来庁者を屋外に誘導。車いす利用の来庁者は数人で持ち上げて階段を降り、無事避難させた。
若手職員で構成する自衛消防隊は屋内消火栓と屋外で小型ポンプを使っていち早く放水を開始。風が強く、水しぶきを全身に浴びながらホースを握っていた。
日高広域消防印南出張所の芝康則所長は講評で「昨年より上達していた。人命を最優先してできるだけ早く避難誘導することを心がけてほしい」と激励した。
油圧エンジンカッターなど救助資機材の取り扱いも学んだほか、人形を使った心肺蘇生法も実践した。