東京の大正大学地域創生学部4年生の和田竜馬さん(23)が今年4月から1年間休学し、日高町に移り住んでテニス教室を通じた地域貢献に取り組んでいる。2年前、同学部の地域実習のため御坊市で5週間勉強し、地域活性化イベントおんぱく(御坊日高博覧会)のプログラムを提供したのがきっかけ。地方創生の手法をもっと知りたいと、単身、特技を生かして地域の活性化に奮闘している。
生まれも育ちも東京都中央区。小学1年のとき、地元のスポンジテニス教室に通って面白さにハマり、2年生から硬式テニスクラブに所属。中学で関東大会、高校では団体戦で全国大会にも出場した。地域の人が住民のためにテニス教室を開いていることに興味を持ち、大学では地方創生を学びたいと同大地域創生学部に入学。カリキュラムの一環として2年生のときに御坊市での5週間の地域研修に参加し、受け入れ団体であるおんぱくを運営しているネイブルのメンバーと一緒に御坊日高の魅力や地域課題、解決方法などを勉強した。おんぱくのプログラムとして家族テニス教室も開き、楽しんでくれたことにやりがいを感じた。
ネイブルメンバーから、父のふるさと日高町でレンタサイクルやテントサウナ事業など展開し地域活性化に取り組むMicro Orchestra株式会社の湯川洋代表=東京=を紹介してもらい、熱い思いに共感。地域活性化に取り組むにも、何から始めていいか分からず、湯川さんの事業を手伝って勉強しようと今年4月、休学して日高町へやってきた。アパート暮らしで、レンタサイクル事業などを手伝う中で、自分でも日高町に貢献したいと思い立ち、特技を生かしてテニス教室を開講することにした。地方は車社会で、運動するきっかけにしてもらいたいという思いもあるという。
スポンジボールを使った幼児から小学生、保護者対象の親子キッズ教室は農改センター、硬式テニスは日高中テニスコートで開いており、5月下旬から始めてすでにどちらも2回開講。次回は親子キッズ教室が今月30日、硬式テニスは7月11日に予定。開催情報はインスタグラムやチラシで発信している。
12月末まで日高町で活動する。和田さんは「教室へは気軽に来てください。将来はいろんな地域でテニス教室を普及するきっかけをつくりたい。日高町にはこれからもかかわっていきたいと思います」と話している。申し込みや問い合わせは和田さん℡080―9534―5329。