積極的に読書活動を行っている学校や図書館をたたえる文部科学大臣表彰の受賞者が決まり、日高地方から日高川町の中津中学校(楠本勝洋校長)と美浜町の県立みはま支援学校(岡潔校長)が選ばれた。いずれも学校図書館を有効に活用していることなどが評価され、表彰式は4月23日、東京の国立オリンピック記念青少年総合センターで行われる。

 子どもたちの読書意欲を高める活動を実践している学校、図書館、民間団体、個人を表彰。今年度は県内で4施設が受賞し、中津中学校、みはま支援学校のほか、笠田小学校(かつらぎ町)と上富田町立図書館が選ばれた。

 中津中学校は国の読書活動推進事業で学校図書館の機能強化を図り、生徒に読書に対する興味や関心を持たせるだけでなく、「教員も使える学校図書館を目指して」を合言葉として活用。図書の活用計画も策定し、教員が各教科の授業に活用できる本も選んでいる。学校司書を交え、購入図書や廃棄する図書の基準を設けることなどにも取り組んでいる。楠本校長は受賞に「図書に関する取り組みが認められて光栄です。今後も学校図書館を有効に活用していきます」と話している。

 みはま支援学校は県内唯一の病弱特別支援校として児童生徒の実態を踏まえ、組織的で計画的に読書活動を推進。具体的には図書室のレイアウトや本の配置の工夫などに取り組んでいるほか、授業などで使用する図書や資料等については地域の公立図書館と連携。児童生徒が季節感のある図書室の飾り付けの実施、図書を題材としたゲームの企画や図書スタンプカードの導入も行っている。岡校長は受賞に「学校司書の協力で図書が充実できた。これからも子どもたちが本に親しみ、安心できる場所にしていきたい」と話している。