庁舎に向かって放水活動

 阪神淡路大震災の発生から29年となった17日、印南町役場では地震と火災に備えた防火訓練が行われた。

 午前9時半、震度5強を観測する地震が起こり、庁舎内で火災が発生したとの想定で行われた。職員らは緊急地震速報を合図に、来庁者に注意を呼びかけながら、とっさに身を守るシェイクアウト訓練を実施。その後庁舎の外に移動、日高広域消防印南出張所隊員の協力を受けながら、防火水槽を使用して庁舎に放水を行った。

 日裏勝己町長は「絶えず訓練して自分の身体に染み込ませておくことが大事になる。各地で起こった災害について考えながら、意識して行動をしてほしい」と講評。日高広域消防印南出張所の岡崎和志中隊長は「火災が起こると煙と熱気がものすごくなります。できるだけ自分の命を守る行動をとってほしい」と呼びかけた。

 訓練終了後、消火器を使った消火研修と火災発生時の煙を体験する訓練が行われ、各課から数人の職員が参加した。企画産業課の脇本琉星さん(19)は「きょうの訓練で防災に対する今までの意識を変えたいと思います」と話した。総務課危機管理係の坂口貴志主査(29)は「災害発生後の速やかな復旧につながるよう、きょう行ったことをしっかり振り返って、今後も訓練を行っていきたい」と話している。