銀メダルを胸に妹脊さん㊥と日本人選手

 元高校教諭でマスターズホッケー選手の妹脊修治さん(74)=美浜町和田=が6月23日から今月1日まで、スペイン・バレンシアで開かれた「ワールド・マスターズ・ホッケー・ヨーロピアンカップ・バレンシア2023」のクラブ対抗75歳以上の部に、アライアンス(多国籍)チームで出場。見事銀メダルを獲得した。アジアカップでは優勝経験があるが、本場ヨーロッパでのメダルは今回が初めて。

 妹脊さんは和歌山大学でホッケーを始め、高校教諭時代はホッケー部を指導。定年退職後、本格的にマスターズ選手として活動を始め、昨年東京で開かれたワールドカップで100試合目の国際試合出場を達成した。

 アライアンスチームに日本人選手では広島県、福岡県の選手と妹背さんの3人。妹脊さんはミッドフィルダーで出場予定だったが、実際にはライトサイドのフォワードで出場した。初日の23日はオーストラリアのクラブチームサザンクロスに0―2、25日にはオランダに0―3で敗北。27日、イングランドのLXクラブ相手に1―1で引き分けて勝ち点1を手にした。この時、早い時間帯で先制点を挙げられたことがチームの空気を変えたという。妹脊さんのアシストで広島の選手が得点した。予選リーグは最下位通過だったが、続く準決勝戦は予選1位と4位、2位と3位のチームが対戦。妹脊さんのアライアンスチームはサザンクロスと戦い、前半で妹脊さんのパスを広島の選手がゴールに押し込んで先制点を挙げ、1―1となった。勝負はPS戦(サッカーでいうPK戦)で決することとなり、サザンクロスは1本、アライアンスチームは妹脊さんを含め2本のシュートを決めて勝利した。決勝はオランダと対戦、0―1で惜敗し、準優勝となった。妹脊さんはこれで国際試合105試合出場に記録を更新した。

 妹脊さんは「銀メダルは運に助けられたとも思いますが、大会中にチームが挙げた2得点とも日本人選手による得点で、日本の存在感を示せたのではないかと思います。世界の仲間とチームを組んでプレーする、楽しい10日間でした」と話している。