個人、団体とも優勝した井ノ上選手

 第71回近畿中学校相撲大会が9日、奈良県橿原公苑相撲場で開催され、箕島中3年の井ノ上力也選手(野口小出身)が個人、団体とも優勝を飾った。7月の県予選で団体優勝、個人準優勝ですでに全国大会(20、21日、北海道)出場を決めており、弾みをつけた。

 個人戦は無差別級で、44人が参加し、予選グループ戦と決勝トーナメントで争った。100㌔を超える選手が多い中、身長169㌢、体重82㌔と小兵の井ノ上選手は速さと技術を生かして相手をほんろう。予選は足取り、引き落とし、巻き落としで3人を下すと、決勝トーナメントは2回戦を送り出し、3回戦は寄り切り、準決勝は下手投げで破って決勝へ。優勝をかけた大一番は、小学生の近畿大会決勝で敗れ、これまで一度も勝てていない大阪の選手を上手投げで土をつけ、3年越しにリベンジした。

 団体戦(5人制)は15チームが出場。井ノ上選手は先鋒として全試合に出場。予選は京都の伏見に1―4で敗れたものの、灘(兵庫)、郡山(奈良)を5―0で下して決勝トーナメントへ。1回戦は山崎東(兵庫)を5―0、準決勝は予選で敗れた伏見を3―2で下し、決勝は西和との和歌山対決を4―1で制した。井ノ上選手は予選の伏見戦で敗れたものの6戦5勝。準決勝の伏見戦では先鋒で白星を飾り、チームを勢いづかせた。「個人、団体とも優勝できてよかった。結果に満足せず、全国大会でも個人、団体で優勝できるようしっかり稽古したい」と気を引き締め直した。